東証スタンダード上場のクシム(2345)は26日、イーサリアム(ETH)の購入および運用開始を決議したと発表した。同日開催の取締役会で承認され、26日に20ETHを9,242,101円で取得した。1ETHあたりの取得単価 […]東証スタンダード上場のクシム(2345)は26日、イーサリアム(ETH)の購入および運用開始を決議したと発表した。同日開催の取締役会で承認され、26日に20ETHを9,242,101円で取得した。1ETHあたりの取得単価 […]

クシム、イーサリアム20枚購入──トレジャリー事業の試験運用を開始

東証スタンダード上場のクシム(2345)は26日、イーサリアム(ETH)の購入および運用開始を決議したと発表した。同日開催の取締役会で承認され、26日に20ETHを9,242,101円で取得した。1ETHあたりの取得単価は約46.2万円となる。

本格展開に先立つ試験運用、運用利率とリスク管理のバランスを検証

同社は今回の購入について、本格的なトレジャリー事業推進に先立ち、運用利率とリスク管理のバランスをテストし精緻化することを目的とした試験運用と位置付けている。

クシムは2025年10月10日付の適時開示で、暗号資産・ブロックチェーン領域における中心的なプレイヤーとの協業を通じた持続的な事業基盤の構築を事業方針として掲げている。今回のETHETH購入は、この方針に基づく財務戦略の一環として実施されるもので、イーサリアムを短期的な価格変動を目的とした投資対象としてではなく、将来の事業機会および資本効率向上に資する戦略的資産として保有・運用する狙いがある。

同社は適時開示の中で「本件は、本格的な事業展開を見据えた前段階としての取組であり、当社の中長期での企業価値向上に資するものである」と説明した。現時点における当期業績への具体的な影響は未定としている。

クシムは24日、2026年2月2日付で社名を「株式会社HODL1(ホドルワン)」に変更する方針を発表している。2026年1月30日開催予定の第30回定時株主総会で承認を得る予定だ。

関連:クシム、「HODL1」に社名変更で新体制──イーサリアムDAT企業No.1を目指す

「HODL」とは、暗号資産投資において価格が変動しても短期的な売買をせず長期的に保有し続ける戦略を指す業界用語だ。社名変更は、2025年の経営体制変更を踏まえ、Web3・暗号資産トレジャリー事業を中核とする企業への転換を明確にし、新たな企業ブランドを確立することが狙いとなる。

同社は「ETH DAT(イーサリアム・デジタル・アセット・トレジャリー)企業No.1」を目指す方針を掲げており、今回のイーサリアム購入はその第一歩だ。24日には新たな取締役候補者6名の選任も提案しており、新体制下での暗号資産事業の本格展開が注目される。国内上場企業による暗号資産保有の動きは拡大傾向にあり、BTCBTCを中心に積極的な購入が続いている。クシムは今回、イーサリアムに焦点を当てた戦略を打ち出すことで、独自のポジション確立を狙う構えだ。

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