暗号資産取引所BitMEX(ビットメックス)の共同創業者であるアーサー・ヘイズ氏が31日、X(旧ツイッター)で米ドル流動性指標の底打ちを示唆し、暗号資産(仮想通貨)市場の強気相場再開を予測した。
同氏が言及したUSDLIQ U Index(米ドル流動性指数)は12月31日時点で11,141,930.00を記録し、前日比で0.22%の小幅下落となった。しかし、11月に記録した底値から過去6カ月間で約4.00%回復しており、ヘイズ氏は「流動性は11月に底打ちし、じわじわと上昇している。暗号資産が勢いを増す時だ」と投稿した。
USDLIQ U Indexは米国の金融システム内のドル流動性を測定する指標で、リスク資産である暗号資産の価格動向と高い相関関係があるとされる。流動性の増加は市場への資金流入を意味し、
BTCをはじめとする暗号資産価格の上昇を後押しする要因となる。
ヘイズ氏は12月20日に公開した個人ブログで、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月10日に発表した準備金管理購入(Reserve Management Purchases、RMP)プログラムを詳細に分析し、「RMPは量的緩和(QE)と同等のマネープリンティングだ」と断定していた。
FRBは12月10日のFOMC会合後、ニューヨーク連銀を通じて初月400億ドル規模の財務省短期証券(Tビル)購入を開始すると発表した。ヘイズ氏はRMPによるTビル購入が、マネーマーケットファンドのリバースレポ残高を通じて実質的に新規国債発行の資金調達を行い、財政支出を可能にする仕組みだと解説している。
同氏は3段階の価格シナリオを提示しており、2025年末まではビットコインが8万〜10万ドルのレンジで推移し、2026年初頭に市場がRMP=QEという認識を持ち始めると、ビットコインは急速に12万4,000ドルを回復し、2026年3月頃までに20万ドル(1ドル=156円換算で約3,120万円)へ向かう展開を想定している。
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