●米国中間選挙年は不確実性が高まり、株式・ビットコインともにレンジ化しやすい。
●BTCの弱さは流動性低下とレバレッジ解消が主因で、MVRVは確認指標にとどまる。
●2026年もレンジが基本だが、フロー悪化時は見直しが必要。

現在のビットコインの相場フェーズは、金融環境の制約が残る中での調整・レンジ局面にあり、方向性は条件付きで弱気優勢と整理できる。米国の中間選挙年は、市場において年内の下振れや値動きの荒さが出やすく、ビットコインも同時期に弱含みとなる局面が過去に観測されてきた。

その背景は、「選挙が価格を決める」という単純な因果ではない。主に、
(1) 政策の先行きが見えにくくなることで、株式や暗号資産のポジションが縮小されやすいこと、
(2) 財政・規制の方向性が固まらず、投資判断が先送りされやすいこと、
(3) 利上げや量的引き締めといった金融政策局面と重なる場合、流動性が低下しやすいこと、
(4) デリバティブ市場におけるレバレッジ解消が、価格下落を増幅しやすいこと、
といった市場構造が重なり合う点にある。

この構造の裏付けとして、CryptoQuantのMVRVを見ると、2014年・2018年・2022年の中間選挙年はいずれもMVRVが1付近、もしくはそれを下回る水準まで低下している。これは平均取得価格近辺まで評価が圧縮された局面を示しており、MVRVは先行指標というよりも、慎重姿勢と清算主導の相場が進行した結果を確認する補助データとして有効といえる。

2026年も中間選挙年であり、以下のイベントは市場心理に影響を与える可能性がある。
・米国の金融政策転換を巡るFRB高官発言やFOMC
・財政運営や債務上限を巡る議会内協議 ・暗号資産規制(ETF、ステーブルコイン、取引所ルール)に関する立法・行政の動き
・選挙戦本格化に伴う世論調査や政権支持率の変動

反対シナリオとしては、政策の不透明感が後退し、取引所フローの改善とレバレッジの安定が同時に確認されるケースが挙げられる。現時点ではレンジ継続がベースシナリオ。ただし、フロー悪化とMVRVの1割れが同時に確認される場合、この見方は見直す必要がある。

オンチェーン指標の見方

MVRVは、ビットコインの時価と平均取得価格を比較し、市場全体の評価水準を把握する指標である。

数値が高いほど過熱、低いほど評価が圧縮された状態を示す。ただし先行指標ではなく、相場環境を確認するための補助的な位置づけで使うのが適切だ。

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