この記事の要点 チェイナリシスが2026年3月16日に最新レポートを公開 2025年の仮想通貨犯罪被害が1,540億ドルで過去最高を更新 前年比162%増、制裁回避・ハック・詐欺が同時に急拡大 利用する取引所のセキュリテ […]この記事の要点 チェイナリシスが2026年3月16日に最新レポートを公開 2025年の仮想通貨犯罪被害が1,540億ドルで過去最高を更新 前年比162%増、制裁回避・ハック・詐欺が同時に急拡大 利用する取引所のセキュリテ […]

仮想通貨犯罪「前年比162%増」、AIフィッシング急拡大で個人ユーザーにも直撃

2026/03/16 19:01
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この記事の要点

  • チェイナリシスが2026年3月16日に最新レポートを公開
  • 2025年の仮想通貨犯罪被害が1,540億ドルで過去最高を更新
  • 前年比162%増、制裁回避・ハック・詐欺が同時に急拡大
  • 利用する取引所のセキュリティ確認が一般ユーザーの課題に

チェイナリシス報告、仮想通貨犯罪が22兆円超で最高水準

2026年3月16日、ブロックチェーン分析企業Chainalysis(チェイナリシス)は、2025年の仮想通貨犯罪による不正取引総額が少なくとも1,540億ドル(約24.5兆円)に達したとする最新レポートを公開しました。

2025年の不正取引総額は前年比162%増と急拡大しており、利用する取引所やウォレットのセキュリティ水準が一般ユーザーの資産を直接左右する時代になったとチェイナリシスは指摘しています。

同レポートでは、制裁回避・ハッキング・詐欺という三つの犯罪類型が被害を押し上げた構造や、犯罪の「産業化」が進む背景、一般ユーザーが直面するリスクと取るべき対策について、詳細なデータとともに報告されています。

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2025年の仮想通貨犯罪を押し上げた3つの要因

国家主導の制裁回避が主因、694%増で不正総額を押し上げ

制裁対象の企業・個人・組織への資金流入は前年比694%増と急騰し、不正総額を押し上げた最大の要因となりました。

その象徴的な事例が、ロシアが2025年2月に発行したルーブル連動型トークン「A7A5」です。このトークンは1年未満で933億ドル(約14.8兆円)を処理しており、国家主導による大規模な制裁回避インフラとして機能していることが明らかになりました。

また、イラン傘下の武装組織ネットワークも確認済みウォレット経由で20億ドル(約3,200億円)を超える資金調達・武器購入を実施しており、ハマス・ヒズボラ・フーシ派といったイラン系組織が仮想通貨をこれまでにない規模で活用している実態をチェイナリシスは報告しています。

史上最大のBybitハック、北朝鮮が単独15億ドルを窃取

北朝鮮系ハッカー集団の2025年の窃取額は20億2,000万ドル(前年比51%増)に達し、累計被害額は675億ドル(約10.7兆円)に上りました。

同年2月に発生した大手仮想通貨取引所Bybit(バイビット)へのハッキングは単独で約15億ドル(約2,400億円)が流出し、史上最大規模の仮想通貨窃取として記録しました。

中国系マネーロンダリングネットワーク(CMLN)もこうした窃取資金の受け皿として急拡大しており、詐欺収益・北朝鮮系窃取資金・制裁回避資金を一括して処理する「犯罪インフラのサービス化」が新たな構造変化として浮かび上がっています。

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個人ウォレット侵害が8万人規模、AIフィッシングと詐欺が急拡大

AI(人工知能)を活用した大規模フィッシングやソーシャルエンジニアリングによる詐欺被害は2025年に急増し、被害総額は推計170億ドル(約2兆円)に達しました。

ランサムウェアによる身代金支払いも約8億2,000万ドル(約1,300億円)に上り、個人ユーザーを狙った攻撃が拡大しています。

こうした攻撃の増加は被害件数にも表れており、個人ウォレットへの不正アクセスは15万8,000件、被害者は約8万人に達したと報告されました。

また犯罪資金の送金手段として、ステーブルコインの利用が急増しているといいます。

価格の安定性と国境を越えた送金の容易さから犯罪者に多用されており、2025年の犯罪取引全体の84%を占め、違法送金の基盤通貨として定着しているとチェイナリシスは指摘しています。

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仮想通貨犯罪の被害が倍増する構造、分業化と国家介入が背景に

仮想通貨犯罪が分業型に進化、ワンストップの犯罪構造が確立

ブロックチェーン上の違法資金フローの追跡・可視化を専門とするチェイナリシスは、今回の急増の背景として仮想通貨犯罪の「産業化」を挙げています

同社は、マネーロンダリングから詐欺インフラまでをワンストップで提供するサプライチェーン型の犯罪構造が確立しつつあると指摘しました。

こうした犯罪インフラに接続し被害を拡大させているのが国家が関与する犯罪組織であり、北朝鮮・ロシア・イランが制裁回避や資金調達に仮想通貨を組織的に活用していることが2025年の数値を押し上げた主因にあるとチェイナリシスは述べています。

一般ユーザーが直面するリスクはどこか

犯罪の産業化・国家化が進んだことで詐欺・フィッシング・ハッキングの手口は高度化しており、チェイナリシスは、個人ユーザーが直接被害を受けるリスクが実質的に高まっているとの見方を述べています。

オンチェーン監視ツールの導入状況やAML(マネーロンダリング対策)・KYC(本人確認)体制の実効性は、こうしたリスクに対する備えとして取引所選択の判断基準に重要性が増してきました。

利用する取引所のセキュリティ体制を能動的に確認することを、チェイナリシスは推奨しています。

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国際規制が加速、FATFのトラベルルールと米国の摘発強化が進む

仮想通貨犯罪への対策強化をめぐっては、国際資金洗浄防止機関(FATF)が仮想通貨サービスプロバイダーへのトラベルルール適用を推進しており、グローバルな規制枠組みの整備が進んでいます。

米国では司法省やFBI(連邦捜査局)が摘発事例を積み重ねており、北朝鮮系ハッカー集団「ラザルスグループ」による大規模な仮想通貨窃取を国際社会の最重要懸念として繰り返し報告してきました。

チェイナリシスの2026年版レポートが示す「過去最高水準」という実態は、こうした国際的な規制・摘発の動きをさらに加速させる根拠データとして注視されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.32 円)

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Source:Chainalysis Japanレポート
サムネイル:AIによる生成画像

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